あざとは医学的には生まれつき、あるいは生後しばらく経ってから生じてくる、皮膚の色素細胞や、毛細血管、その他皮膚の構成要素の異常を指します。
生まれてすぐは分かりづらく、しばらくしてからはっきり分かるようになることが多いようです。
血液は心臓から大動脈、動脈、小動脈を通じて毛細血管へ運ばれます。この毛細血管の部分や小動脈、小動脈の部分に異常を起こしたものが「赤アザ」です。
「赤アザ」には、生後まもなく出現し、1歳くらいまで大きくなる「苺状血管腫」やポートワインステインと呼ばれる「単純性血管腫(毛細血管性血管奇形)」、青紫色を呈し、皮膚の深い部分に存在する「海綿状血管腫(静脈奇形)」、りんごの頬のように毛細血管の拡張による「毛細血管拡張症」などがあります。
先天的な赤あざの治療には、色素レーザーが最初に選択されます。
ただし、すべての赤あざがレーザーに反応するわけではありません。
※現在、当院では赤あざの治療を行っておりません。
欧米ではカフェオレ斑と呼ばれている、うす茶色で平坦なあざです。生まれつき存在することも多いのですが、思春期になってから発生するタイプもあります。これはベッカー母斑と呼ばれ、肩や胸、あるいは腹部や臀部の片側にできて、剛毛が生えるのが特徴です。
黄色人種に特にもっともなじみのあるあざです。できる時期や場所によっていくつかの種類に分けられます。青い色の正体はメラニン色素ですが、皮膚のやや深めのところに限られているために青く見えます。
外傷性刺青とは、アスファルト道路や砂地で転倒し擦り傷を生じたときに、アスファルトの粉や砂が皮下に残り、刺青(いれずみ)のように青黒く色素沈着を残してしまう状態のことをいいます。